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それでは退職後の高齢期を、2つに区分してみるとして、いったいどこでどのように区切ればよいのでしょうか? |
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老年期を、先ほどのように生産年齢(15〜64歳)の人たちに扶養される世代と定義すると、65歳から始まります。でも私たちは、人間の精神と肉体面の変化の特徴から、別の老化のイメ−ジも持っています。 |
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身体の自由がきかなくってきて、気力も衰えがちに。健康もすぐれず、病院通いが多くなり、いよいよ介護の必要も。 |
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こうした心身機能の衰えからくる、昔ながらの老化のイメ−ジが始まるのは、平均寿命の大幅に伸びた今日の日本では、70歳代後半あたりから、ということになるでしょうか。人によっては80歳を過ぎてからという方もいらっしゃいます。 |
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一方で、定年退職して間のない人たちは、自分の趣味のサ−クルや、地域活動・ボランティア活動等に 元気に従事していらっしゃいます。なかには、3つも 4つも活動をかけもちして、現役時代よりも忙しいく らいの人も。 |
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当然のことながら、この二つの時期では、生活ビジョンも異なってきます。 |
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そこで定年退職後の生活を、心身機能の本格的な衰えを指標として、おおよそ70歳代後半を目安に、元気な高齢期と、本格老年期に区分して、それぞれの生活ビジョンを、次章以降で考えていってみたいと思います。 |
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